事業案内

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超音波とは?

皆様は「超音波」とはどういったものなのか、そして「超音波」が検査にどのように活用されているかご存知でしょうか?
私たちが耳にする音は、音波と呼ばれる波で、空気を振動させながら進んでいきます。このような私たちが耳にすることができる音に比べて、振動する回数が非常に大きく、光のようにまっすぐに進む性質をもつようになったものを「超音波」と言います。
そして超音波を活用することでどうして病気の場所がわかるのかをご説明します。からだの中を進む超音波の速さは、秒速1500メートルでほぼ一定です。そのためこの性質を利用して、装置から放たれた超音波が、からだの中の内臓や、その中の病気に反射して返ってくる時間から、内臓の位置や形、病気がどこにあるのかを知ることができます。

どんな臓器の病気に有効と言われるのか?

超音波検査は、放射線被ばくや苦痛もなく、診断装置も小型で移動も容易なことから、検診に広く用いられ、病気の早期発見に役立っています。
腹部超音波検査は肝臓、胆道、脾臓、腎臓、膀胱、前立腺、子宮、卵巣という臓器の難治がんの早期診断には欠かせない診断法です。
また甲状腺や乳腺など、からだの表面に近い臓器では、ほかの画像診断法に比べて解像度の高い画像が得られるため、やはりがんの早期診断には欠かせない検査法です。
超音波検査は、からだに優しい検査ですので異常がなくとも、定期的な検査の受診をおすすめしています。
当社ではそんな超音波検査に携わるコメディカルスタッフ向けに超音波検査講座を開催いたしております。
検査のご経験が全くない方から、一歩進んだテクニックを身につけたい方まで、少人数グループでじっくりと学んでいただけます。

超音波検査講座のご案内

本講座はこれから腹部エコーを始める方のために企画いたしました。何から始めたらよいのか?ともかくプローブを走査してみてはいるが、対象臓器の抽出が上手くできないという方や参考書を読んではいるが実際の検査に自信がないという方に、実際のエコー走査に必要な理解すべき超音波の原理を復習していただき、さらに「装置はどのように調整すれば良いのか?」、「画像の描出方法は?」「探触子(プローブ)の当て方と向きはどうすれば良いのか?」等について、モデルを用いての実際の走査を経験していただきます。
呼吸の調整や体位変換をどう指示すると良い画像が描出記録できるのかなどについても実際に体験いただき、最後に代表的症例の典型的サインについて学んでまいります。
また、本講座では、レベルに合わせて領域ごとに「腹部ベーシック(腹部臓器描出編)」「腹部ステップアップ(臨床編)」「超音波装置取り扱い編」の3コースをご用意しております。
詳しくはそれぞれの講座内容をご覧ください。

本講座が明日からのエコー診療にお役立ちできれば幸いです。
講座のお申込みにつきましては専用サイトがございますので、下記ボタンより専用ページをご覧ください。

腹部ベーシック(腹部臓器描出編)

この腹部ベーシック(腹部臓器描出編)は、腹部臓器の解剖を理解し、各臓器の断面像を描出して、最終的に腹部ルーチン検査法の流れを理解することです。プローブの持ち方から丁寧に解説をいたします。
腹部検査を始めようと考えられている方、始められたばかりの方、また、ルーチン検査に自信がなく走査方法を確認して欲しいといった方などを対象としております。少人数制にて走査方法、観察方法、検査のコツなどを学びます。

※超音波装置に触れたことがない、基礎知識に自身がないという方は超音波装置取り扱い編の受講を終えられた後に受講していただきますことをおすすめいたします。
※腹部ベーシック(腹部臓器描出編)では臨床画像の解説は含まれておりません。
講座詳細
講座項目 講座内容
肝臓の超音波検査 肝臓観察時の超音波診断装置の設定
肝臓の解剖
肝臓の描出
肝臓の正常像
胆嚢の超音波検査 胆嚢観察時の超音波診断装置の設定
胆嚢の解剖
胆嚢の描出
胆嚢の正常像
胆道の超音波検査 胆道観察時の超音波診断装置の設定
胆道の解剖
胆道の描出
胆道の正常像
膵臓の超音波検査 膵臓観察時の超音波診断装置の設定
膵臓の解剖
膵臓の描出
膵臓の正常像
脾臓の超音波検査 脾臓観察時の超音波診断装置の設定
脾臓の解剖
脾臓の描出
脾臓の正常像
腎臓の超音波検査 腎臓観察時の超音波診断装置の設定
腎臓の解剖
腎臓の描出
腎臓の正常像

腹部ステップアップ(臨床編)

この腹部ステップアップ(臨床編)は臨床画像を見ながら、腹部ルーチン検査法のポイントを理解していきます。臨床画像は実際の症例の動画像を見ていただきます。より実践に近いハンズオンセミナーとなっております。実際の症例をみることによって、どこをどう評価すればよいか、次に何を観察しなくてはならないのかが明確となります。また、各臓器を上手に描出するために必要なテクニックも解説いたします。膵臓や総胆管を上手に描出するために、走査方法を確認して欲しいなどのご要望にもお応えいたします。腹部ベーシックからのレベルアップを目指します。

※腹部ステップアップ(臨床編)はルーチン断面が一人で描出できるレベルの方を対象としています。腹部ルーチンの描出が難しいという方は腹部ベーシック(腹部臓器描出編)を受講していただくことをおすすめいたします。
講座詳細
講座項目 講座内容
肝臓の超音波検査 肝臓検査のポイント・テクニック
病変の見方と考え方
肝疾患の超音波像
胆嚢の超音波検査 胆嚢検査のポイント・テクニック
病変の見方と考え方
胆嚢疾患の超音波像
胆道の超音波検査 胆道検査のポイント・テクニック
病変の見方と考え方
胆道疾患の超音波像
膵臓の超音波検査 膵臓検査のポイント・テクニック
病変の見方と考え方
膵臓疾患の超音波像
脾臓の超音波検査 脾臓検査のポイント・テクニック
病変の見方と考え方
脾臓疾患の超音波像
腎臓の超音波検査 腎臓検査のポイント・テクニック
病変の見方と考え方
腎臓疾患の超音波像

超音波装置取り扱い編

この超音波装置取り扱い編(全領域共通)は臨床で超音波の基礎を学びます。超音波診断装置のパネル面には多数のスイッチやダイヤルがあり、初心者の方は戸惑われることと思います。このハンズオンでは、装置の電源の入れ方から始まり、さらに実際の臓器を描出して装置の調整の仕方を学んでいきます。セクタプローブでは心臓、コンベックスプローブでは腹部臓器、リニアプローブでは頸部血管を描出して、プローブの特徴や各モード(Bモード・カラードプラ法・パスルドプラ法・Mモード法・CW法)などを実践で学んでいきます。
超音波の原理を理解して、診断装置の性能を引き出して検査に望むことができるようになることを目指します。

※臓器を描出することを目的とはしておりません。各領域の臓器描出を目標としている方は、各領域のベーシックコースにお進みください。
講座詳細
講座項目 講座内容
基礎と物理特性 装置の構成・原理
音響インピーダンス
減衰特性
装置の調整 ゲイン
STC
フォーカス
診断深度
ダイナミックレンジ
ROI
フレームレート
プローブと周波数 コンベックスプローブの特徴
リニアプローブの特徴
セクタプローブの特徴
各モード Bモード
カラードプラ法
パスルドプラ法
Mモード法
CW法
アーチファクト 多重反射
ミラー効果
サイドローブ
屈折

講座監修

木曽丈晴
  • 医療法人社団聖嶺会立川記念病院
  • 日本超音波検査学会代議員
  • 茨城県超音波研究会役員
  • 鈴鹿医療科学大学院医療科学研究科 医療科学専攻科
  • つくば国際大学診療放射線技術科非常勤講師
  • 診療放射線技師
  • 超音波検査士(表在・循環器・消化器・泌尿器・血管・検診)
  • 消化器内視鏡技師